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こんにちは!
高校3年生の終わりに、TVチャンピオン2「なでしこ礼儀作法王選手権」にて優勝したのをきっかけに、本ブログはじめ、大学4年間「TVチャンピオン2・なでしこ礼儀作法王選手権チャンピオン日記」続けてきました。
あれから約4年経ち、現在は慶應義塾大学大学院へ進学し、日本の伝統を次世代に繋ぐ会社「和える(あえる)」を立ち上げました。
これを機に、ブログも女子大生としてではなく、社会人として新たに始めようと思い今回、改めてブログをスタートすることにしました。
趣のある布がいっぱいの店内でございました。
ここは、「中村ちんぎれ店」
昔の布を扱っていらっしゃるそうで、ご主人が鑑定をしていらっしゃるそうです。
鑑定の方法は、いくつかの要素を重ね合わせていらっしゃるそうで、その時代ごとの流行の模様、染料、技術など、様々な観点から時代特定をするそうです。面白いですね。
ご主人は、博物館などに所蔵されている物の鑑定などにも携わっていらっしゃるそうです!
基本的には、布を使うお店に卸しているそうですが、ここでも小物を作って店頭で販売もしていらっしゃいました。
そこで出会ってしまったのが、この名刺入れでございます。
約100年前の藍染めの布で作られた、名刺入れでございます。
藍は年月が経てばたつほど深い色に変わり、その美しさを増すと言われていますが、まさにその通りだなと感じました。
100年も前の布だなんて思えない美しさですし、柄もなんだかモダンな感じがいたしませんか?
お気に入りの名刺入れになりました!
お店のご主人としばらく話し込んでいたのですが、布や刺繍は、明治、大正のものよりも、江戸時代の物の方が美しく、綺麗に残っている物が多いとおっしゃっていました。
年代が新しい方が、綺麗に残っているようにも思いますが、品質や技術自体は、職人を雇って自分の欲しい物をつくれる財力を持った人々が多く存在した昔の方が、はるかに技術が高く良いものが残っているそうです。
しかし、現代はそうも言ってられず、とにかく安価に大量の時代へ突入!お蚕さんを、どんどん品種改良してしまい、たくさん糸は出るけど、品質が昔に比べたら悪くなってしまったことが原因だそうです。
やはり、純粋に究極の域を追求し続けるには、スポンサーが必要なのですね。
大量生産・大量消費時代に巻き込まれたお蚕さんを救うにはどうしたらよいのでしょうか・・・。
「糸を多く出しながらも、高品質のお蚕さんが誕生することはないのでしょうか?」
とご主人にお聞きしましたら、
「それはまずないね。どちらかを選択するしかないよ。」
とおっしゃっていました。うーんシビアでございますね。でも、現代には現代流の解決の仕方があるはず!
糸も結構出てくるし、品質も極上!という、スーパーお蚕さんをどなたか発明してください!!
ご主人からいろんなお話をお聞きすることができ、大変勉強になりました。
京都を歩くと、私のレーダーがたくさん作動してしまい、寄り道だらけですので、たっぷり時間が必要でございます(笑)
「先生、今、藍染の殺菌作用、防臭、防腐、防虫、紫外線遮蔽効果、に注目して、子ども向けの商品を徳島の藍染職人の矢野さんと一緒に作っているんです!」
と、お話ししましたら、
「藍染は本当にいいわよね〜。私たちみたいな世代はみんな藍染め好きよー!」
とのことでした。先生方は、常識として藍染の機能・効能をご存知でした。
藍染の話があまり通じなくなる世代は何歳くらいからなのかな?と、ふと考えてしまいました。
おそらく、私の世代はなんとなく藍染体験などを通して、藍染め存在は知っていても、藍染の機能・効能までは知らないという世代な気がします。
こういった、伝統産業品がもつ良い情報をみなさんに知っていただきたいと思うのです。
私が実際に職人さんとお話しして、お聞きしたお話をどのようにしたら、多くの人に伝えられるかなぁ・・・と、日々考えております。
また話はお茶会に戻りますが、お二人から、
「里佳ちゃん、藍染めとか扱うなら、京都の染司よしおか は行ってみた方が良いわよ!」
と、お勧めしていただきましたので、先日早速勉強のために行って参りました。
染司よしおかさんは、草木染を専門にされているお店で、現在の吉岡幸雄さんが5代目にあたるそうです。
こじんまりとした店内には、色とりどりの草木染で染められたクッションや、スカーフ、お財布、バッグなどたくさん並んでいました。
今は、草木染と言っても、化学薬品を使って作る職人さんが多いのですが、染司よしおかさんは、古来からの自然の製法にこだわって作っていらっしゃいます。
化学薬品を使うと、色が濁ってしまい草木染本来の色合いが出ないそうです。
では化学薬品をなぜ使うのかというと、染めたときに色を定着させるためにアルカリ性が必要になります。
このアルカリを本来は、木の灰で出していたのですが、これだと手間も時間もかかります。
そこで、化学薬品で代用すれば、手間も時間もかからないので、コストももちろん下がるわけですね。
難しいところですが、大量生産、大量消費時代の功罪ではないでしょうか。
ちなみに、私が今一番熱を入れている藍染も草木染なのです。
草木染の中の1つに藍染があるという考え方が分かりやすいかと思います。
ここで疑問に思ったのが、なぜ他の草木染は、「草木染」が看板になっているのに、藍染だけは、「藍染」というように、草木染と同等の看板を持つことができたのでしょうか。
これは今度、藍染職人の矢野さんに聞いてみたいと思います!
染司よしおかさんの草木染は、すごく自然な色で目に優しくて、穏やかな空間でした。
やはり自然の恵みは人間に安らぎを与えてくれるのでしょうか。
中でもスカーフは天女の羽衣のようで、お能の「羽衣」で、天女の羽衣を欲しくなってしまった主人公の漁師、白龍の気持ちがとてもよくわかる気がいたしました(笑)これは、どんな人でも思わず触りたくなってしまうと思います。
(吉岡さんは、現代の土壌の汚染の影響で、これでもまだ本当の美しさとは言えないとおしゃっているそうです。昔の草木染めはもっともっと美しかったそうです。)
私もお金を貯めて、クッションやバッグ、スカーフなどをそろえたいなぁーと思いました。
染色文化の勉強のために、吉岡幸雄さんがお書きになった、『千年の色』という本を購入して帰って参りました。
サイン入りでございます!
嬉しかったです!!京都まで行った甲斐がありました♪